紅葉といえば京都を思いますが撮影したのは近所です。
近所のモミジを見ていると紅葉の色合いが良くなかったりして写真を撮る気持ちが起こらなかったりすることがあります。けど、このモミジは遠くから見つけたときに「オヤッ」?と思わせる色合いでした。手入れはされている様子がなく、言ってみれば「野良モミジ」です。しかし、近づいてよく見ると、モミジの葉の形がシュッとして長く美しいことに気づきました。
上品!。
木の形などから剪定などの手入れがあまりされていないことがわかりますが、葉の形が良いのでこの木が欲しくなりました。思わず種が落ちてないか探してしまいました。
平地の紅葉はイメージよりもタイミングが遅い。
紅葉は、11月中旬~12月上旬が見頃なのだと子供の頃から親に何度も聞かされているので、毎年秋になるとその言葉を思い出します。
写真好きだった父親の教えはまさにその通りで、紅葉の見頃は11月中旬~12月上旬にかけてが、撮影のタイミングです。
この紅葉に対する季節感は主に京都に紅葉を撮りに行く父親の季節感なのですが、関東や東北、北海道ではタイミングが少し早くなります。
ちょうど桜前線が北に上っていくのとは反対に、紅葉前線?は日本列島を下ってくることになります。
紅葉のイメージは「そうだ 京都、行こう。」の広告が作った?
一般的に「秋」といえば、そのイメージは10月頃からなのだろうと思いますが、「秋=紅葉」のイメージが頭の中に出来上がってしまっているので10月中旬にもなると、しびれを切らせてしまって、「紅葉を見に行きたい」という思いが、だんだんと自分の心の中で膨らんでくるようです。
「そうだ 京都、行こう」のキャッチフレーズと有名なお寺の美しい紅葉を写した大きなポスターを駅で見つけると、後先を考えずに無性に京都の紅葉が見たくなります。
そして紅葉のポスターの前に立ち止まって見とれてしまいます。
特に東京では大々的に宣伝するので、秘めたる京都へのあこがれに火をつけるような美しい紅葉の写真のポスターやコマーシャルがさらに追い打ちをかけて「京都に行きたい感」が最高潮に達します。
長い間、毎日を京都で仕事してきた経験がある私でも、東京で「そうだ 京都、行こう。」の大きなポスターを見かけると、「いーなー」と思ってつい見とれてしまいます。
京都の紅葉は感性の表現をすための手がかかっている。
モミジが紅葉する加減は、その年の気温や天候に左右されると聞きますがその通りだと思います。
しかし、京都の紅葉はその赤の色がひときわ赤く美しいと思います。
「紅葉に外れがない」といってしまうと少し雑で京都に失礼でもあるのですが、要するに綺麗な赤い紅葉が見られるように日当たりとかも考えられた庭造りがされていて、維持管理にとてもお金をかけている。そのように感じます。
京都にあるお寺の庭の美しくきわだった紅葉は、普段の手入れをよほど丁寧にして備えておかなければ、遠路足を運んで来た人を感嘆させるはずがありません。
秋に備えて何もしないでおいて、あのように美しくなるはずはありません。
深くは知りませんが、そう考えるのが考えやすいです。
この紅葉は日当たりの良い環境に植えられているので木の生命力を感じます。
一方この写真のモミジは川の堤防脇に生えている名もない一本のモミジです。
日が傾いた堤防を散歩していて見つけたモミジです。まだ赤いなと思いながら寄っていくと、夕日に照らされたモミジの葉が真っ赤です。その上に、長くて上品な葉の形をしたモミジでした。
その辺のモミジとはちょっと違う上等なモミジです。剪定してやると魅力的な木に育つはずです。
もうクリスマスだというのに樹の根元に赤い葉を散らしながら上品な紅葉を保っています。
少しアンダー(暗め)に写すと赤がしっかり赤として写りますが、明るく写すとせっかくの紅葉が白く飛んでしまったうえに見た目とは違って写ってしまいます。
このことに注意しながら木の周りを回って、逆光の位置から日の光が他の葉によって遮られて陰になっている部分の葉を狙って写しました。
ただ明るさが足りないと写真に華がなくなるように思うので、シャッタースピードと絞りとISO感度のやり繰りに悩みながらの撮影でした。
もう一つ大切な要素は被写体を揺らす風です。
この日は風がなくて被写体ブレの心配がありませんでした。
この日はついていました。
木の葉はいつのときでも、だいたいが風に揺れているので、写真に撮るときにはシャッタースピードを速く設定しないと揺れを止めることができません。
ブレずに写っても、葉が風になびいているので風を感じさせる「せわしなさ」が写ってしまいます。
好条件が重なってたっぷりとした赤の紅葉が写せました。
まとめ
紅葉を赤く写すためには葉に光を反射させない
紅葉を赤く写すためには少しアンダーを意識して実際の色が写るように撮影ポジションを工夫する。
写したい被写体に正対して大きく撮ることで意図を伝える
日の丸構図を避けた写真は往々にして弱い。「上手でしょ構図」なのが伝わるのでイラッとする。
寄って大きく写す。
良い被写体を撮ると教えられることが多いので勉強になる。
足で歩くと被写体との出会いがある。
そうだ 京都、行こう。→ https://souda-kyoto.jp/blog/00798.html
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