高月院では総門前のモミジが紅葉すれば紅葉したとされるのではないかと思い当たりました。撮った写真をみると、境内には紅葉する木が見当たりません。そして、お寺として華やぐことを敢て抑えているのではないだろうかと思えるような雰囲気すら写真から漂ってきます。高月院の紅葉をうまく撮る方法を考えてみました。
松平東照宮から高月院の総門に至るまでの数百メートルの道沿いの華やぎとは一線を画した雰囲気の境内は、総門をくぐると何事もなかったような普段通りの落ち着いた佇まいです。
また総門前から参道越しに見る三門と本堂を撮った写真は、総門前のモミジが紅葉さえすれば高月院が華やぐことを教えてくれます。
それまでに紅葉するにはもう少し時間が必要です。
高月院は総門前まで続く道沿いが紅葉スポットです。
総門までの道沿い紅葉を撮るのに少し苦労しました。
というのも、紅葉に直接日が当たるとせっかくの紅葉が光の反射で白飛びしてうまく写りません。その反対に影になっている紅葉を撮影すると、赤くは写ってはくれるのですが輝度が不足して周りの明るさに沈んでしまいます。ストロボやレフ板(反射板)を使えば狭い範囲であればうまくいくのですが、広い範囲となるとそううまくはいきません。
しかし、ここで諦める必要は全くありません。そのわけは、この道沿いには太陽の光を反射してくれる大きな白い建物があるからです。その威力は絶大で、赤を赤く、緑を緑に、影には光を回してくれます。そして空を青く撮ることができる位置取りを提供してもらえます。
そのようなことを可能にしてくれる時間帯に撮影すればうまくいきます。
道は東西に通っているので、紅葉の木は年中逆光か日陰のなかにあります。太陽の方角になる塀の向こう側には小川が流れていて、その向こうはすぐ山なので、この季節は3時頃には日が隠れてしまいます。しかし、大きな白い建物にはまだ日が当たっていているので、そこに当たった日の光を反射して紅葉やオレンジ色の練壁を照らしてくれてます。
紅葉を撮影するのはこのタイミングが発色も含めて一番よい時間帯だと思います。