”としまえん“のフライングパイレーツを思い出すノランティア・ギアネンシスの真っ赤な花。東京練馬区にあった遊園地のとしまえん(豊島園)は2020年8月に閉園してしまったのですが、その中でもフライングパイレーツと水が冷たすぎる流れるプール、そしてカルーセルエルドラド(回転木馬)はすぐに頭に浮かぶほど印象的でした。
真っ赤なノランティア・ギアネンシスを温室で見つけたら、歓声を上げるお客さんを乗せて大揺れするフライングパイレーツを思い出しました。あのでっかさは一体何なのだと思うほど大きかったのですが、揺れの向きが切り替わる最上点での無重力感を今も体が覚えています。
ちょうどそのタイミングで手を上げて前方の向かい合って乗っているいる人たちにワーっと歓声を上げてるわけですが。見ず知らずの人たちにそういうことができるので楽しい乗り物でした。
それが終わってから退出するときには、あれほど声を出して興じていたのにもかかわらず、お互いによそよそしくフライングパイレーツの出口に向かいます。祭りの後のあの感じです。
ノランティア・ギネアンシスの花の撮影はフライングパイレーツの歓声が聞こえるように写す
狭い温室での撮影の例にもれず、他の植物や葉が邪魔をして上手く撮影アングルが決まりません。花の特徴を伝えられるように撮ることを考えるのですが、焦点の位置や焦点が合う範囲のやり繰りに頭が混乱させられて、撮影に大切な気持ちの余裕を失ってしまいがちです。1つの乗り物に乗っているたくさんのお客さんのように写したいわけですが、ちょっと悩みました。
カメラと被写体までの間に遮るものが何もなければよいのですが、遮るものだらけなので少し望遠を使って邪魔している葉っぱの間から撮りました。解放で寄るのではなく、ある程度絞って背景の情報もあまりぼかさずに伝えながらついでにクリアに撮るという作戦にしました。
シャッター速度は最低でも1/125秒、出来れば1/250を確保したいのですが、現実には、だいたい1/100秒、F5.6 ISO400 焦点距離100mmほどの設定になりました。室内なので風がないのはありがたくカメラを手持ちでシャッター速度1/60秒でも写せています。手ぶれ防止機能は動作させています。機能しているようです。ただそれを当てにすると裏切られるので要注意です。
この木から全国の植物園にノランティア・ギアネンシスが広まったそうです。
使ったカメラ Canon EOS7D Nikon:D5600 レンズ Canon EFS18-135mm F3.5-5.6 Nikkor DX 16-80mm F2.8-4.0