宇治平等院南門は修復が済み建てたばかりのように輝いています。その歴史や木材の質が珍しく価値のある門です。となりに詳しいことを教えてくれる説明書きがあって、この門に関する歴史的な価値と使われている建材の価値が説明されています。宇治川を5㎞ほど下った正面の山の上にある伏見桃山城から移築された門とされていることを教えてくれますが、そのいきさつを知りたいという欲が出てきます。
普通なら門全体を写すのだと思うのですが、それをせずに門に掛けてある看板だけしか写していないのは、黒く力強い勢いを感じさせる文字に惹かれたからです。最近平等院に行った人のブログの写真を見ていたら、門の赤は少し褪せているようですし隣の説明板も傷みが進んでいるように見受けました。
赤の顔料で塗られていると説明にありますが、赤色は紫外線の影響で退色しやすいので、標識や看板では色のメンテナンスが度々必要です。顔料の性質は知りませんが、退色するのに早い遅いの差はあっても、やはり赤の退色は避けられないでしょうから、この写真は塗り立ての門に寄った貴重な写真になるかも知れません。デジタルなので劣化なしです。
この写真を撮った2011年の翌年の2012年から国宝平等院鳳凰堂平成修復が始まり2014に竣工しています。フォルムの美しさは衰えはしないのですが、柱や瓦の傷みが気になっていたので、平成の修理が行われて案心しています。
平等院鳳凰堂の写真といえば私の中では土門拳さんの古寺巡礼に収められた「平等院鳳凰堂夕焼け」です。
平等院鳳凰堂の写真といえば私の中では土門拳さんの古寺巡礼の中の「平等院鳳凰堂夕焼け」です。
平等院の撮影を終えて三脚をたたんで帰ろうとしたそのときに見た屋根の上の日暮れの鳳凰を、今だ!と思ってもう一度写真機をセットし直して思いきり絞って撮影した。と何かの本で読んだことがあります。
それを読んだときに、土門拳さんやスタッフの人たちのダイナミックな映像を見ているような気がして感動しました。その気持ちがわかるような気がしたのです。
土門拳記念館http://www.domonken-kinenkan.jp/domonken/
平等院のホームページhttps://www.byodoin.or.jp/
看板屋さんのサイトhttps://www.kanbanho.com/index.html
使ったカメラ Panasonic ルミックス LX3