バスタ新宿はJR新宿駅上にある高速バスターミナルの名称です。ロゴタイプは新しいはずなのに文字のデザインを見ると何となく懐かしい気分にさせてくれます。国鉄時代の上野駅が東北出身の人にとってはそうであったのと同じように、きっと故郷につながっている場所だからなのでしょう。
バスタの文字の上にある大きな文字はNEWoManと書いてありますが、ニュウマンと読みます。新しい時代を生きる、すべてのあたらしい女性のために。あたらしい経験と出会う場所。とサイトにありました。その方向性から考えると「しなやか」という表現が出てきそうなのに見当らないなあと思って読み進めたら、見つかりました。
少し考えるとNEWとWomanをダブらせた名称だということがわかります。
脇道に逸れますが、こういった表現やコンセプトにトレンドがあるとすれば、良い意味で少し前の懐かしさを感じさせるところが、この商業施設のキャラクターをつかみやすくしていると思います。しかし反面、開発に当たってその分野を担当した人が、会議の席でNEWoManの表現実務をビジネスとして進める上では、理想と現実(クライアント)との間に挟まれて悩んだに違いないでしょうから、お疲れ様の声を掛けたくなりました。それを担った人は、感性が足りない人であるはずはないので仕事として進める中で生じてしまった葛藤による心のキズは大きかったかもしれません。2Fの新宿サザンテラスに面したフードホールがずいぶん前から営業が行われていて「新しい時代を生きる女性や男性」を取り込んで賑わっていました。今もそうです。
バスタ新宿が、昔の上野駅と違うのは、東北と新宿をつなぐ路線だけではなく、北海道以外、高速道路や道がある限り日本中に行くことができることです。また、来ることも出来ることです。
バスタ新宿が、昔の上野駅と違うのは、東北と新宿をつなぐ路線だけではなく、北海道以外、高速道路や道がある限り日本中に行くことができることです。また、来ることもできることです。
ターミナルに入ってくるバスの行き先表示を見ると東北や関西、中国四国九州や北陸の都市名を見かけます。それを見た途端に旅情が湧き上がって、後先考えずに、「えいっ!乗り込んでしまえ」と、もう一人の自分が強く気持ちを揺さぶるちょっとヤバい場所です。
封印されていた、まさかの家出や逃避、蒸発願望が目覚める場所です。
以前は、新宿西口の高速バスターミナルと、JR代々木駅のドコモタワー側とに高速バス乗り場が分かれていましたが、新宿バスタに統合されてからはもう迷うこともなくなり便利になりました。
また、このエリアは何年間も広範囲に工事が続いていた関係で甲州街道のこの歩道も、この下のエリアも工事用フェンスや歩道を養生するゴムのシートがでこぼこしてとても歩きにくかったのですが、今は工事が終わってきれいになっています。
3車線の道路と同じくらい広い歩道に屋台が一軒も店を出していないことを見て思い出しました。新宿区やJRの管理がうまく機能しているようです。夜には路上パフォーマンスが多く見られます。
バスタ新宿のロゴタイプを見てそんなことを思っています。
写真よりも街は薄暗く、トリミングしたバスタ新宿を出発するバスの写真ではコンパクトカメラの暗所性能の限界を超えていて細かな部分が曖昧に写ってしまいました。
使ったカメラ Panasonic DMC-TZ40