
植物園は植物が好きな人にはパラダイスですが花や植物の写真を撮るようになる前は退屈なところでした。その上に梅雨の日で園内に色が少ないと歩いているだけで、なぜかお腹が痛くなりそうな予感のする場所でもありました。しかし植物園は山や野原と違って入園料も払っているのでトイレも整備されていて何も心配しなくてよいのが安心できる点です。これまで自分にとっての植物園の位置づけはいま申し上げたような感じでしたが、写真を撮るようになってからは植物園のすごさとその価値がとてもよくわかるようになりました。
何よりも思うことは、季節が移り変わるそのスピードが感覚としてわかってきたことです。
日本には四季があってその移り変わりを楽しむことが出来ますが、そのような3ヶ月スパンではなくて実は10日程度で草木の状態が変化していることがわかります。一見微々たる変化のように思えますが、ファインダー越しではありますが、しょっちゅう見ていると植物、被写体が思いっきり変化します。
1週間ぐらいして次に見た時には枝に葉が出ていたり花を咲かせていたり、先週に今を盛りと咲いていた花が終わってしまっていて、違った花がたくさん咲いてその盛りを謳歌している様子や景色に出会うことはしょっちゅうです。時間というものは残酷で、その「とき」を逃してしまったら来年まで待たなければなりません。人間には人生の次がないので植物から「今が大切だよ二度ないよ」と教えられることが度々あります。
今年は開花が少し早いと感じたら、他の花や木も少し早く花が咲きます。別の植物であってもそれぞれの植物の持っている時計がどこかでリンクされているかのようです。そういった季節のスピード感を感じることができると、春から冬までの季節のリズムがわかってくるので花の咲くタイミングを逃すことが少なくなります。
このページの写真は梅雨で雨が降っている光りが少ない植物園で撮った写真です。雨は雨なりに、晴れは晴れなりに写すものがあると言われますが、そうは言っても雨の日の撮影はカメラやレンズを濡らさないように注意しなくてはならないので鬱陶しいのです。傘を差さなくてはいけないし、いつものスニーカーでは靴の中に水が入ってくるし、ズボンは雨で濡れるので雨の日用のアウトドアスタイルで決める必要ががあります。
中途半端では集中して撮影できないので、どこか貧乏クサイ端折った仕上がりになります。そういった服装に加えて、アシスタントがいてゴルフ用の大きな傘を常に差し掛けてくれていれば、さらに快適ですが、誰だってそうは参りませんからやはり雨の日の写真撮影はストレスが溜まります。

しかし服装は撮影に影響することを考えると重要なので雨の日のスタイルには自分なりのやり方を見つける必要があります。そこはお金を掛けてもよい部分です。というかお金を掛けなければいけない部分だと思います。そういうことには気がついているのですが、なかなか前に進みません。1つ言えることは、傘は大きな透明もしくは乳白色のビニール傘が最適です。使えます。それから、今流行のワークマンの商品が安くて役に立ちます。
使ったカメラ Nikon:D5600 レンズ Nikkor:DX 18-200mm F3.5-5.6