パワーポイント資料の表紙のようなBARの看板を見つけた場所は、名古屋広小路通りが伏見通りと交わる交差点の少し手前です。みずほ証券のあるビルの入居テナント用の看板の中にみつけました。
残念なことにこのBARは2020年6月に閉店してしまいましたが、撮影時にはシンプルなフォントだけで構成されたデザインの白いアクリルパネルが、いくつかの入居テナントと一緒に並んでいました。夜になったらパネルの中に照明が灯ります。
BARの看板にはこの文字以外に情報がないので、
BARの看板にはこの文字以外に情報がないので、通りがかりの初めてのお客さんにを呼び込む効果はないじゃないのか?ということが気になります。例えば、明朗会計とか、一杯500円~とかの情報がありません。また、ひげを蓄えた英国紳士が手にグラスを持ちながら葉巻を吸っているようなアイキャッチなども見当たりません。お店のコンセプトとして、見てわかって貰うのではなくて、読ませる看板に仕立てているようです。
もう一つビルの東側にはめ込み式の誘導看板を見つけました。多分こちらからも入れるのだろうと思うのですが裏口のようです。
BARは男が少しかしこまって、ちょっと背伸びしているように見える場所です。かっこいい男たちが好みの生地で作った背広を着てカウンターに座っているようなイメージがあります。初めての店に行くと、リラックスしている馴染みのお客さん達に気後れしてしまうのですが、お酒について知識がない場合には余計に気後れしてしまいます。しかしほんとうは気を遣う必要など全くありません。今自分が抱えている仕事をその人達が代わりにやってくれるはずがないのですから。
BARはずっと男の隠れ家だということに変わりはありません。
しかし、今のようにたばこを吸ってはいけない時代になっても、BARはずっと男の隠れ家だということに変わりはありません。初めて入った店でも落ち着けるようになります。若いときには店に入ってもキョロキョロしてしまい落ち着けなかったとしても、やがて年齢がそのBARに位(くらい)負けしないように後押ししてくれます。
水割は好みません。オンザロックです。スコッチならJ&B、バーボンだったらジャックダニエルでしょう。時々グラスの中の氷を指でぐりぐりと回して飲みます。お酒のうんちくは勉強しないので知りません。
現在はもうそのようなことはほとんどないと思いますが、たばこを吸うことが当たり前だった時代には、たばこを吸わない女性や男性が飲みに行くときのメンバーに入っている場合は行ってはいけないのがBARでした。もし、そんなことはないよ!と仰る方がいらっしゃるかもしれませんが、それは当時、自分勝手だっただけなのです。たぶん。
たばこに気を遣うのはライブハウスも同じです。
たばこに気を遣うのはライブハウスも同じです。最近は当たり前のようにどこでもたばこを吸ってはいけない時代になったので、喫煙ライブハウスとか喫煙BARとかはもう考えられません。というかあり得ません。そもそも喫煙しないお客さんに来店して貰えません。
残念なことにたばこは悪と決められてしまっている時代なので、スモーカーは喫煙習慣を表に出しませんし、たばこを吸うのを我慢しています。まるで地下に潜伏した隠れキリシタンのように思えます。
もしこの日に、この看板のある1階の路上でウヰスキーを飲ませて貰えていたら、カメラを肩に掛けたまま横にある株価の表示板を見ながら飲んでいたはずです。間違いなく。
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