鉄道で遮断された名古屋駅の西側南の米野の町を鉄道の東側の大須通りとつないでいる向野橋(こうやばし)と名古屋駅方面を撮った。
この好立地に開発の波が押し寄せている。
10年後も同じ風景であるはずがない。
鉄道の線路をまたぐこの陸橋は1930年に設置されたトラス橋です。
この歴史あるトラス橋は残して欲しいです。
向野橋の説明板には
向野橋の中央部分に架かるトラス橋、元々明治三十二年(1899年)に、京都鉄道が米国から輸入し、京都の保津川に架設した鉄道橋でしたが、その後、昭和5年(1930年)に跨線橋としてここに移設されました。
現存する19世紀のトラス橋ではわが国最大の長さで、歴史的土木構造物としても高い価値があり、平成28年度、「土木学会選奨土木遺産」として認定されました。
とあります。
向野橋は、ここで90年以上も名古屋を見続けてきたことになります。
この橋や、この橋からの景色を撮った写真はよく見かけます。
名古屋のカメラ好きの方なら一度は訪れたい撮影スポットです。
撮り方は人それぞれですが、朝昼夕夜の時間帯のどれを選んでも魅力的な写真が撮れるスポットだと思います。
私は午後の時間帯に写真を撮りましたが、順光と逆光では空の青さが違うのでどうしても北側に位置する名古屋駅前の高層ビルを写してしまいがちです。
しかしそれはそれで正解だと思います。
理由は簡単で、写真を見てくれる人にこの写真が何を写したかの説明がいらないからです。
このトラス橋がここに架設されるまでの前物語もあるので、歴史に思いを馳せながら撮影すると撮った写真の見え方に重みが加わるような気がします。
名古屋駅からここまでは歩いてやってきました。